
“オートローン”やカード等の既存借入があったとしても”住宅ローン”は組めるのか?
“オートローン”は不利な条件
以前、<本当は怖い「車のローン」のお話>として住宅ローンを組むにあたって、車のローン(オートローン)やカードローン等の既存借入はめちゃくちゃ不利になりますよ!というお話をしました。
ただ、そんな事を知らずに(普通は知りません)車のローンが残っている・・・だがしかし子供の事もあり家も必要だ、という方もいらっしゃいます。
そりゃ子供がいなけりゃ1LDKでも良いですが、子供が生まれて、ましてや2人目ともなると1LDKでは居場所がありません。
家も必要ですが、ここは車社会の愛知県。
子供が増えればファミリータイプのワンボックスでも欲しくなるのが人情ってものです。
車のローンはまぁ言っちゃなんですが、簡単に通りますので、組んじゃいますよねー。
で、いざ子供が大きくなってくると手狭になり、広いところに引っ越ししようかとネットで賃貸を探したらまぁ高いじゃないですか・・ファミリータイプの賃貸は。
冷静に考えると賃料よりローンの方が安い
これはもしや買った方が安いのでは|д゚)?
と、調べてみると、やはり買った方が安いという事に気付いてしまいます。
よし、じゃぁ家買っちゃうか、となるわけですが、ここで車のローンがあるという落とし穴に気付くわけです。
ここで一括で車のローンを返済できる余力があれば良いのですが、そう上手く事が運ばないのが世の常でございます。
せっかく気に入った物件が見つかったのに、どうしましょう。
①諦めて車のローンを完済してからもう一度探す
②親、知人からお金を借りて車のローンを完済する
③車のローンを残したまま借入できる範囲に物件価格を下げる
①を選択する方も多いですが、ローンを完済するのに2年かかったとすると、2年分の家賃が無駄になる、という事も言えるかと思います。
②は親からの資金援助というケースは割とよくありますが、このパターンを使える人はラッキー。
③これは以前にもご紹介した通り、思った以上に予算の引き下げになりますので希望の物件に届かないケースがほとんどです。

ではどうするか?
“オートローン”等の既存借入を借換えする!?
しかしですね。
まだ方法はあります。
オートローンやカード等の既存借入があり、住宅ローンが希望額に届かない場合
オートローンやカード等の既存借入を借換えする、という方法があります。
たまに、車のローンを住宅ローンに組み込みたい(一本化したい)という方がいらっしゃいますが、そんな事はできません。
住宅ローンは住宅ローンという商品、車のローンはオートローンという商品、がそれぞれあり貸出条件も違いますので、混同する事はできません。
今回ご紹介しているのは、住宅ローンと一本化するのではなく、既存借入の借入年数を引き延ばした上で借換をして、年間の返済額を減らす事により、既存借入の返済比率を下げ、借入可能額を増やす、という手法です。
やはり金融機関には頭の良い方がおりまして、手法としては理に適っており、決して違法な手段ではありません。
借入可能額を計算する上で返済比率という割合を用います。
極簡単に言うと、年間収入に対しての年間返済額がいくらか、という数値です。
年間の返済額がいくらか、という事がポイントであり、借金がいくらあるか、ではないのです。
いいですか?
借金が20万円あって1年で返済します
と
借金が100万円あって10年で返済します
では
借金が100万円あって10年で返済します、の方が計算上有利なのです!
“オートローン”の借り換え計算
というわけで、計算上有利になるように既存借入を借換しましょうよ、という商品が存在します。
例えば、ざっくりですが、
既存借入残高:300万円
月々返済:60,000円
借入期間:5年
という借入がある方が借り換えをすると
月々返済額15,876円
借入期間:30年
こんな感じで返済額ががっつり減ります(期間もがっつり伸びますけど|д゚)
このような借換を行う事により、希望の借入額に届くケースもあります。
借り換えを単独で見た場合は、支払利息を計算したら損だと思いますよ。
ただ、既存ローンを完済して住宅ローンを組めるようになるまでの期間リスク(家賃やご主人様の方の不幸)を考慮した場合、悪い手とは思いません。
300万円の借入を気合いで2年で完済して、それからもう一度住宅ローンに挑戦するぞ!
というような気合いがあるのであれば、一旦30年に伸びた既存借入も頑張って2年で完済すれば良いのです。
まとめ
もちろんこの商品を利用するにも審査が必要になりますし、この商品を提供する金融機関をご利用いただく必要があります。
車のローンが残っている、結婚式の分割払いが残っている等で住宅ローンが希望額に届かなかった方。
もしかすると、まだ諦める必要はないのかもしれません。
住宅ローンは人によって最適な商品が異なります。
なかなか軽々しく相談できる内容でないのは分かりますが、お困りの場合は、是非ご相談いただければと思います。
それでは、皆様に良い家が見つかりますように(*´▽`*)