
住宅ローンモデルケース1(年収330万円/夫婦共働き)
よく不動産のチラシに「月々○○円台~!」とか載っておりますが、本当にそんな支払いで済むの?って思ってしまう物も中にはあります。
前に車で通りかかった新築マンションのバルコニーから「月々4万円台~!!」って垂れ幕が出ていましたが、それ一体どれだけボーナス払いに持っていかれるんだと。
ローンシミュレーション 数字のマジックにはご注意を
不動産の広告はけっこう規定が厳しいのですが、月々〇万円台っていう「ボーナス払いの比率次第でどうにでもなる数字のマジック」には甘い気がしますね。
もちろんローンシミュレーションにはボーナス払いを併記しないといけないのですが、 月々〇万円台 っていうインパクトにやられる人もいますので、ご注意ください。
さて、実際に住宅ローンのシミュレーションをしようと思うと、年齢、収入、勤務先やら既存の借入やら根掘り葉掘りヒアリングしないとダメなんですが、なかなか家を買うとも決まっていないのに赤の他人にそんな事言えませんよね。
というわけで、実際にはこんな人がこのぐらいで住宅ローン組んでますよっていうモデルケースを紹介していきたいと思います。
ちなみにこれは愛知県名古屋市を中心としたモデルケースのため、他府県の方は金利条件等が当てはまらなかったりしますので、この点はご了承ください。
年齢30代前半夫婦、共働きなので収入合算をして住宅ローン事前審査に挑む
必要資金
物件価格(土地+建物) | 3,680万円 |
諸費用 | 290万円 |
総額 | 3,970万円 |
上記総額の3,970万円を全て住宅ローンで賄いたい、という事で審査をかけました。
購入者は30代前半のご夫婦で共働きでしたので収入合算で計算してもらいました。
審査申込人の概要
<夫> | <妻> | |
年齢 | 30代前半 | 30代前半 |
職業 | 正社員(中小企業) | 正社員(中小企業) |
年収 | 330万円 | 320万円 |
勤続年数 | 2年 | 3年 |
既存借入 | なし | なし |
ご夫婦で収入合算する場合、金融機関によってわりと判定が変わります。
ここは結構金融機関によって差が出るところだなぁ、といつも思いますが、そのせいもあって、今回は4つの金融機関に事前審査を提出しました。
正直、楽勝な案件だとは思っておりませんでしたのでフラット35も出しておきました。
(フラット35は希望金額に届きやすい金融商品です)

住宅ローン 事前審査の結果
A銀行の回答
借入可能額は物件価格(3,680万円)までです、諸費用は自己資金でお願いします。
審査時に申告している自己資金が本人のお金である根拠(通帳コピー)が確認できれば、金利は変動で0.475%で頑張ります。
B銀行の回答
諸費用も含めて全額借入が可能です。
ただし金利は少し上振れして0.65%です。
C銀行の回答
今回のお借入可能額は3,300万円が上限です・・・(どうしたおい?)
フラット35の回答
全額借入可能です。
金利は・・・(ここは固定なので)
お客様が選んだ銀行は
最高の結果とはなりませんでしたが、しかし、A銀行もB銀行もそれほど悪くない回答となりました。
お二人の実家とか転職前の仕事だとか根掘り葉掘りと銀行に聞かれた甲斐がありました。
この4つの中からお客様に選択していただくわけですが、まぁC銀行は除外ですね。
フラット35は固定金利なので安心感はあるのですが、如何せん固定金利の分、変動金利よりは返済額は上がりますので今回はパスとなりました。
私は自己資金を出さなくても良いB銀行もアリかと思いましたが、奥様が「200万円ほど貯金を充当します」という事でA銀行に決まりました。
たしかに自己資金に余裕があればA銀行はなかなか好条件です。
ちなみにA銀行は団体信用生命保険にガン特約のオプションを金利上乗せ無しで付ける事ができましたので、これも選ばれた大きな要因であったと思います。
まだ年齢もお若いので35年での住宅ローン取組となりました。
毎月のローン返済額
ボーナス併用払いはせず月々95,121円の返済額となりました。
4LDKで駐車場2台分あってこの支払いだと思えば、魅力的だと思いますよ。
私としても、なかなか良い条件でのローンをご紹介できたと思います。(もちろん物件も良かったです)
末永く幸せにお住まいいただけると嬉しいです。
住宅ローンモデルケース まとめ
住宅ローンは何度も組むものではありませんので、なかなか把握しにくい金融商品と言えるかもしれません。
人によって審査の結果がガラッと変わる物でもありますので、正しい知識でローン審査に臨みましょう。
今回のケースのように年収400万円未満でも奥様に収入があったり、自己資金がある場合は、希望の物件まで手が届くケースもあります。
他にも具体的なローン審査のモデルケースをご紹介しておりますので、是非他の記事もご参照ください。
それでは、皆様に良いお住まいが見つかりますように。