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ローンモデルケース6

住宅ローンモデルケース6(なぜ、自営業者はローン審査に不利なのか)

さて、ひそかに好評の住宅ローンモデルケースですが、今回で6回目。
自営業者は客じゃねぇっ!という小説の一文が生まれるほど迫害されている自営業の方の物語です。

あ、私は自営業者様大歓迎ですのでご安心ください。
零細企業の社長も金融機関から見れば自営業扱いなので、自営業同士で気が合うようです。

なぜ、自営業者は住宅ローン審査に不利なのか

それにしても、自営業者というのは何故に給与所得者(いわゆるサラリーマン)と比較して住宅ローンの借入が不利なのでしょうか。

収入が不安定

まず、第一に「収入が不安定」という点があります。
そりゃ貸す方だって収入が安定した方に貸した方がリスクが少ないですもんね。
収入が多かったとしても、一人で稼いでいる自営業者なら怪我や病気で収入がストップする可能性もあります。

リスクを勘案されるのは致し方ないところです。

この「収入が不安定」な職業の対極的な存在が「公務員」です。
ド安定な給与と恵まれた福利厚生は貸先としてまさに夢のドリーム。
産休・育休中でも収入合算できてしまうというVIP待遇は、もう眩しすぎて私ごときでは直視できないほどです。

給与所得控除と事業経費の違い

そして、第二に「源泉徴収ではなく確定申告」という点があります。

この確定申告ですが、基本的に自己申告になりますので深く考えずにいっぱい税金を納めている人もいれば、節税のために所得を抑えている方もいらっしゃいます。(もちろん合法的にですよ)

で、ここに落とし穴がありまして。

給与所得者の場合、所得というのは源泉徴収票の一番左上に記載されている一番大きな数字になります。
税引き前の数字で手取りではありません。

例えば額面で月給30万円とボーナス70万円×2回の方は年収500万円となります。
で、ここから所得税の計算になると給与所得控除という物がありまして、

<3,600,000円超 6,600,000円以下の場合、収入金額×20%+540,000円>

を差し引いた額に対して課税されます。

つまり、この場合は500万円-154万円=346万円に対して課税される事となります。

上記に対して、自営業者の場合。

売上が500万円あって、事業経費が154万円かかりました、となった場合。

500万円-154万円=346万円に対して課税されます。

ここまで見ると、何も違いが無いように思えますよね?
銀行がどの数字を所得と見るか、が全然違う。

給与所得者・・500万円
自営業者・・・346万円

明らかにおかしい。
おかしいとは思うのだが、貸出条件は貸す方が決める事なのだ。
例えおかしかろうが、この条件を前提にローン審査は組み立てていくしかない。

というわけで、スタート時点からして自営業者は不利なんです。
同じ課税額なら審査基準も同じにすべきと思うのですが、私が文句を言ったところで何も始まりません。

スタート地点ですでに不利にもかかわらずですよ、収入が不安定だから・・・とか言われる始末。
なぜ、自営業者は住宅ローンを組むのが難しいのか、その一端がお分かりいただけたでしょうか。

自営業者が住宅ローン審査をした例

前置きがこってり長くなりましたが、そんなハードルの高い自営業者さんが住宅ローンを組んだケースのご紹介です。

自営業者のローン審査データ

物件価格2,580万円
諸費用(オプション工事費込)220万円
自己資金500万円
借入額2,300万円
年齢30代30代
職業建設業(自営業)専業主婦
年収280万円0円
勤続年数1.5年
既存借入 なし

フラット35は慣れた担当者に依頼しろ

自営業者で事業年数が3年未満の場合、都市銀行・地方銀行はほぼ不可と思った方が無難です。

というわけで月並みですがフラット35を利用する事にしました。

フラット35に関してはフラットの業務に精通した信用できる担当者にいつもお願いしています。
フラット35は一般の金融機関(銀行業)はもとより貸金業者でも登録があれば取り扱いができますので、窓口は無数にあります。

はっきりと申し上げますが、取扱業者が多いため、本当に役に立たない担当者が多いのもこのフラット35です。同じ金融商品なんだから誰が窓口でも同じだろうと考えていた事もありましたが、これは大きな間違いでした。

「こいつ不慣れだな」と感じたら取り下げて担当窓口を変更した方が良いと思っています。これはたとえ相手が銀行であろうとも同じ事です。

ローン審査の結果

本題に戻りますが、今回のケース。計算上、本当にギリギリでした。

お客様にも計算根拠をご提示してご理解いただいておりましたので、自己資金も充当していただきました。ご自身でも住宅ローンが厳しいというのを把握されていたので、自己資金も貯めてらっしゃったと思いますし、既存の借入もありませんでした。

無事に想定通りの金額を借入する事ができまして、さらに物件価格も少し交渉が成功しまして非常に良い結果となりました。

自分の想定通りに事が運ぶと気持ちが良いものです。
さらにお客様にも喜んでいただけるとなると営業冥利に尽きるというものです。

今回のケースがうまくいったのは自己資金が大きなウェイトを占めていたのは言うまでもありません。

自己資金の有無で審査のハードルが変わってくるのは間違いないため、自営業者の方は少しでも自己資金を貯めておかれる事をおすすめします。

このサイトでは他にも住宅ローン審査の具体例をご紹介しておりますので、気になる方は次の記事も是非ご覧ください。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
この記事を読んでいただいたあなたに素敵な家が見つかる事を願っています。

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