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ローンにまつわる話
住宅ローンを組んで買った心境

住宅ローンを組んで家を買った男 5年が経った今の心境

現在、41歳。
5年前に住宅ローンを組んで家を買い、残り30年のローンが残っている。
そんな今、当時を振り返りながら、現在の心境を綴ります。
今から住宅ローンを組んで家を買う事に不安な人の助けになれば嬉しいです。

私が家を買った理由

部屋が手狭だ。
家賃がもったいない。
子供が小学生になる前に。
家を持つのが夢だった。

人それぞれ理由は様々だが、私が家を買った理由は

自分が死んでも家族に家を残せるから

である。

賃貸に不満があったわけでもないし、家賃がもったいないという感覚もそれほど無かった。
実生活には別に賃貸暮らしでも全く問題なったのだが、団体信用生命保険の中身を知ってから家はローンを組んで買うべきであると認識を改めた。

最悪、自分が死んでしまっても残された家族の生活を安定させる事ができるのだ。
これを考えると、逆にローンが組めるのに家を買わない理由が見当たらない。
人並外れた資産があれば話は変わってくるだろうが、当然そんなものはない。

生命保険ではダメなのか?

死んだ後の事を考えるなら、生命保険があるではないか、という声もある。

私は生命保険の類は全く好きではないのだが、付き合いもあって、子供が生まれたタイミングで最低限の保険に入った。
たかだか一千万円程度の死亡保障を得るために安くない保険料を払う事になるのだが、私が死んで、一千万円受け取った家族はその後暮らしていけるのかどうか。
どう考えても無理なのだ。

仮に家賃が10万円、子供達が自分でそれなりに稼げるまで20年だとしよう。
自分が死んでからこの20年間の居住費は10万円×240カ月で2,400万円必要になる。
これを当時の年齢36歳で生命保険のシミュレーションしてみた結果、ざっくりだが
36歳で2,500万円の死亡保障をつけた保険料は月額36,750円となった。
これは楽天生命のサイトで簡単にシミュレーションできるので是非試していただきたい。

生活していくのに家賃は仕方ないにしても、 万が一のための保険料(月額36,750円)が高すぎるではないか。念のため、団体信用生命保険を知らない方のために補足をしておくと、住宅ローンを組むと原則として団体信用生命保険に加入する必要がある。保険というからには保険料がかかるのだが、実質は住宅ローン金利に保険料が含まれているので、住宅ローンの返済以外に別途保険料の支払いが発生するわけではないのだ。

10万円の家賃に生命保険料36,750円も払うぐらいなら、毎月136,750円の住宅ローンを組んだ方がよほど利口だと思うのだが、これでもローンを組んで住宅を買う奴はバカだと言えるのだろうか。
毎月136,750円の住宅ローンを逆算すると5,000万円程度の家が買えるのだが、住宅ローン反対派はこれを現金で買おうと言うのか?
私はもし5,000万円の現金があっても住宅ローンを組んで家を買うだろう。
前述の団体信用生命保険、住宅ローン控除があるからだ。

家を買うまでの道のり

そんなわけで、私はローンを組んで家を買いたかったのだが、会社経営者という住宅ローンの高いハードルをクリアするのに試行錯誤した。
年を取ってから住宅ローンを組むのは色々と制約が出るというのも知っていたし、できるだけ早めにローンを組みたかった。
もし病気をしてしまっては団体信用生命保険に加入できないかもしれない。
そうなると、私の中でのローンを組む理由はなくなってしまう。
これを読んでいただいている皆様には、是非、体が健康なうちに家を買う事を検討していただきたい。

会社経営者の場合、住宅ローンの審査は会社の決算書と個人の所得、両方が審査の対象になる。ある程度、良い条件でローンを組みたかったので、会社決算と個人所得はしっかりした数字を出すようにしていた。

そんな準備期間の途中、当時の賃貸暮らしをしていたマンションの近くで分譲住宅の予定があると知った。
早速現地を見に行ったが、前所有者の築年数不詳の古家があり、昔ながらの長屋が立ち並んでいる少し暗い雰囲気の場所だった。
この並びに一軒だけ新築戸建てが建つのか・・・

理想的とは言えないが、私は即決した。

ローンが組めれば買おう。と。

ローン審査結果待ちの心境

ローンを組むための準備期間だったため完璧ではなかったが、計算上は住宅ローンが組めるはずという算段はあった。個人での借入はなかったし、カードの引き落とし不能などもなかった。
私は売主に買付証明書を出し、ローン審査に必要な書類を揃えた。

お客様のローン審査をそれこそ100以上携わってきたであろうに、いざ自分の事となると通らない可能性も見え隠れするだけに気が気ではなかった。
たぶん通るだろうと思っていても、審査中はもやもやした気持ちが晴れず、気持ち悪い事この上なかったとハッキリ記憶している。
その当時、信頼を置いていた銀行の担当者とフラット35の担当者2名に託した。フラット35は通るだろうと思っていたが、当時は団体信用生命保険料が別途必要だったため、銀行で通る事が目標だった。

無事にフラット35の審査は通り、信用情報は問題ない事が明確になった。あとは自営業扱いの会社経営者に保証会社の与信が付くかだが、正直なところ、借入希望額から減額される事も想定していた。

もし減額になったら、多少条件が悪くてもフラットだな・・・

モヤモしながらも一週間以上待たされ、ようやく銀行から連絡が入った

銀行「通りましたよー。」(軽い)

こっちの気も知らずにめちゃくちゃ軽く言われたが、率直に言ってめちゃくちゃ嬉しかった。それも借入希望額である物件価格満額で。
今でもその担当者には感謝している。

家が買えてよかった

家の選び方についての持論

そんなこんなで、無事に家を契約する事ができた。
私が物件に買付を入れた2日後に別の業者のお客様が買付を入れようとしていたそうで、即決していなければ危ないところだった。

よくそんな状況で契約したねと言われるが、前述のとおり、目的は団体信用生命保険をつけて住居を手に入れる事だったので、正直なところ、建物にそれほど重きを置いていなかった。

だから、やたら建物に拘る方の気持ちは半分ぐらいしか理解できない。
本質的には建物は居住スペースを確保する箱だと考えているし、箱の中に何を置くかで快適な空間になるかどうかは変わってくるのだ。
家具や家電も含めたトータルで考えていくと、単なる箱に過分なコストをかけるのも本末転倒な話である。
もちろん、予算が潤沢であれば両方にコストをかければ良いのだが。

単なる箱とは表現したが、箱のサイズは大きめにしてもらった。
なぜなら、後で箱の大きさを増やそうとするのは大変だからだ。
箱の中身が貧相でも、後で化粧する事は比較的簡単だ。
だが、箱そのものを大きくするのはコスト高くつく。
いくらコストを抑えたいからと言って、我慢して箱を小さくするのは将来の可能性を自ら狭めているようで私はおすすめしない。

家が少しづつ出来上がってきて、建築途中に子供を連れていった。
ここがお前の部屋だぞ、と教えてやったら、とても嬉しそうにはしゃいでいたのを覚えている。

これだけでも家を買った甲斐があるというものだ

家を探していた方が、ローン審査が通った瞬間に支払いに不安を覚え、前に進めなくなるというケースがある。
審査が通るまで現実味がなかった”ローンを組む”という事が今すぐにでも出来てしまうと分かった瞬間、家を買うという重たい現実が恐怖に変わるのだ。
分からなくもないが、同じ親として言わせてもらえば

家族を養っていくという覚悟が足りない

そんなもん、結婚した時か子供が生まれた時に覚悟を決めておかないといけない。家を探す前にやる事があるだろうという事だ。
家をファッションのように考えている人や、家族に対する愛が足りない人がこのパターンに当てはまりやすいように感じている。

いくら自分を綺麗に着飾りたくても、35年も続く住宅ローンの期間、品質面でずっと満足させてくれる家などそうそうない。
世の中には流行という物があり、当然家にも流行り廃りがあるのだから、家はファッション的に買う品物ではない。

また、住宅ローンを組む事に極端な拒否反応を示すご主人もいる。
よくよく話を聞いてみると

何故、自分だけ35年もの長い間、借金という重荷を背負わなければならないのか

といったような本心が垣間見える。

要するに、家族の中で自分だけ借金を背負わされて、家を買わされるのは損だと感じているのだが、もはや、家を買う買わないの前に、結婚生活を続けるかどうかを考えるべきなのではないだろうか。
ましてや子供までいるのに「纏めて面倒見てやるわ」という気概がなくてどうするのだ。

たっぷり住宅ローンを組んで、死期が来ればたっぷりローンを抱えたまま死ねば良いのだ。
ローンは消えて、家は残るんだから、これを使わない手はない。

家を買った結果

諸事情あって、家族が増えたため、当時は大きめに作ったつもりの箱も今やキャパオーバーになってしまった。
4LDKを5LDKに改築し、空間にゆとりは無いが、子供たちは元気に育っている。
当時は小学生だった子供達もあと10年経たずに家を出ていくかもしれない。
親が考えているより、子供と一緒に暮らせる時間は少ないのかもしれない。
だから、家を買って5年経った今、思う。

家を買って良かった、と。

私の考え方は、もしかすると特殊であまり参考にならないのかもしれない。
それでも、今、住宅を買う事を不安に感じている方に、実際に家を買った私なりのレビューが参考になり、さっさと家を買って残りの人生を謳歌される事を願っています。

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