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“長期優良住宅”の基準や条件などの仕組みについて~取得しているメリットとデメリットは?~

“長期優良住宅”は住宅を購入する際や住宅展示場などで見たことがある方は多いと思います。
“長期優良住宅”と聞くと名前の通り優良な住宅なんだなと思ってもどこが優良なのか
詳しく知らない方もいると思います。

そんな人の為に長期優良住宅を取得しているとどのようなメリットがあり、
どのような基準で長期優良住宅に認定されているのかなど詳しく説明していきます。

長期優良住宅 条件

“長期優良住宅”の認定制度

長期優良住宅は、名前の通り、長く安心・快適の暮らせる家の事を指します。
平成21年から始まった「長期優良住宅認定制度」の基準をクリアした家が
“長期優良住宅”と呼ばれるようになった。
では、長期優良住宅と呼ばれる為の基準の項目はこちらです。

・耐震性
数百年に一度発生する地震に対して、損傷のレベルの低減できるもの
※耐震等級2級以上取得または免震建築物が必要です。

・省エネルギー性
必要な断熱性能など省エネ性能が確保されていること
※省エネルギー対策等級4以上取得

・劣化対策
数世代にわたって住宅の構造躯体(建築物の構造)が使用できること
※劣化対策等級3相当の上、床下空間330m以上の確保

・住戸面積
良好な居住水準を確保するために必要な規模があること
※一戸建ては75㎡以上、少なくとも1つのフロアの床面積が40㎡以上であること

・バリアフリー性
将来のバリアフリーに対応できるようになっていること
※高齢者配慮対策等級3取得

・可変性
ライフスタイルの変化に応じて間取変更などが可能になっていること
※更新対策躯体天井高2.650以上

・維持管理・更新の容易性
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備の維持管理がしやすいこと
※維持管理対策等級3以上、更新対策等級3以上取得

・維持保全計画
建築時から将来を見据えて定期的な点検・補修に関する計画が策定されているか

・居住環境
地域の良好な景観形成、住居環境の維持及び向上に配慮されているか

“長期優良住宅”を取得するメリット・デメリット

長期優良住宅を取得してメリットは住宅の性能が良いだけではなく、様々なメリットがあります。

~メリット~

・不動産所得税
不動産を取得した時に発生する不動産取得税が安くなります。
新築で家を建築する際、通常なら1200万円の控除がありますが、長期優良住宅を取得していると
1300万円の控除になります。
通常の住宅より100万円多い控除額になります。

・固定資産税
固定資産税も減税されます。
一戸建てで5年間、マンション7年間固定資産税が2分の1に減額されます。
さらにフラット35Sで借入を行うときに金利が優遇されます。
長期優良住宅であれば10年間、金利が0.3%に引き下がります。

・登録免許税
住宅を新築すると、所有権保存登記を行う必要があります。
この時に不動産価格の0.15%の「登記免許税」が必要ですが、
長期優良住宅の場合,税率が0.1%に優遇されています。
さらに、不動産売買の際はに必要な所有権移転登記の際も
一般住宅であれば0.3%の税率が戸建て0.2%マンション0.1%に優遇されます。

・住宅ローン控除
住宅ローンの控除も優遇されます。
通常の控除額は最大年間控除額が40万円ですが、長期優良住宅の場合は、50万円になります。
10年間ならば最大100万円13年間なら最大130万円の差が生まれます。

~デメリット~

・建設に時間がかかる
建築の際、一般の住宅を建てるよりも数週間~1ヶ月以上の期間がかかります。

・建設後の点検がある、コストがかかる
先程説明した維持保全計画で最低でも10年ごとに点検しなければいけません。
点検の際には、費用もかかるので何もしない家よりはコストがかかってきます。

~まとめ~

長期優良住宅について理解して頂けたでしょうか。
この記事を読むと長期優良住宅の基準にクリアしていない住宅が安全ではないと思う方も
いらっしゃると思いますが、そんなことはなく最近の住宅は一般住宅でも良質なものが多いです。
長期優良住宅の認定を受けていても、受けていなくても建てた後が重要です!
定期的な点検、設備更新をできているかで大切になります。
では、認定をクリアした十分の性能な長期優良住宅はどのような人におすすめなのか。
もちろん全員と言いたいところだが、あなたがその家に何年住むのかを考えてみましょう。
あなた達だけの世代にして土地を譲るのか、子供や孫に引き継いでもらうのか様々な
答えがあります。長期優良住宅で暮らすのか、そこまで手間やコストをかけなくても
いいかもしれません。
戸建の住宅を購入する際も長期優良住宅の認定を受けているのかも判断材料にして
いただけたらなと思います。
同等の価格でも長期優良住宅を取得しているおかげで総合的に見て安くなる可能性もあります。

それでは、安全安心の生活を送れるような住宅探しを!

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